明治安田J1・1st第14節・湘南戦へ向けたトレーニングを終え、移動のためバスへと乗り込む佐藤寿人の表情は和やかだった。「やっと同じ3人で長い時間やれるようになって、去年までのような感覚が出てきた」。1トップ2シャドーの連係に手ごたえをつかみはじめているからだ。
前節・新潟戦(4○2)は4得点を奪ったが、得点の内訳はセットプレーから、クロスから、ショートカウンターから。コンビネーションプレーでゴールへ向かうシーンは作り出せず、最前線の佐藤が満足にシュートを打ていない状況は大きく改善されていない。
しかし、シャドーに柴﨑晃誠とドウグラスが固定されはじめたことで、相互理解は深まってきている。練習中には森保一監督がドウグラスの動き出しに注文を付ける場面もあったが、3人の距離は近くなり、ワンタッチプレーも増えてきた。「ボックス内でのプレーは日本一」と森保監督が評す紫のエースが、まばゆい輝きを放つ日も近付いている。
(広島担当 寺田弘幸)
2015/05/29 19:32