関東大学サッカーリーグをもっと知ってもらうために、OB選手が大学時代を振り返る連載企画。6回目の今回は東京学芸大OBの岩政大樹が大学サッカーを語ってくれた。
photo:Hiroyuki Terada photo:JUFA/REIKO IIJIMA
■プロフィール
DF 35 岩政 大樹(いわまさ・だいき)
1982年1月30日生まれ、33歳。187cm/85kg。山口県出身。沖浦中→岩国高→東京学芸大→鹿島→BECテロ サーサナ(タイ)を経て2014年に岡山へ加入。日本代表(国際Aマッチ8試合0得点)、U-22代表(03年)、ユニバーシアード・大邱大会代表(03年)。
――大学時代の4年間はどんな思い出が強く残っていますか?
「当時はいまと違って部活色の強い時代だった。僕らの時代がちょうど過渡期で、上下関係も緩くなっていったと思うけれど、それでも部活の名残はあって、いい面も悪い面もあったと思う。いまのように人工芝ではなく土のグラウンドだったから、泥臭くて、汗臭くて、熱くて。そういう日々が懐かしい」
――プロになる目標を持って大学に進学したのでしょうか?
「いや、プロになるつもりはなくて、東京学芸大には教員になるつもりで行った。世界的には特殊な大学サッカーという組織があったから、僕みたいな選手がプロになれたのでしょう」
――大学サッカーはリーグ戦も整備されていきました。
「僕が1年の時は8チームだったから短期決戦だった。2年のときに改革があって、今と同じ春と秋の2シーズンの通年制になってチーム数も増えた。ちょうどプロができて少したった時期だったので、大学サッカー界も改革をしようという時期だったのだと思う。僕らの時代あたりからプロになって活躍する選手もまた増えていった。大学サッカーを改革しようという勢いが指導者にもあって、変えなきゃいけないと具体的に動いていった時期だった」
――結果、環境的にも整って多くのプロ選手を輩出するようになった。いまの大学生たちにメッセージを。
「まずはプロに行くにしろ、行かないにしろ、大学生活でできることをしっかりとやること。それは勉強でも、遊ぶことでもあるでしょう。部活をすることもそうだし、いろいろな人と触れ合うことも大事。学生だからできることを毎日、一生懸命やることが、プロに行っても行かなくても、その後の人生につながってくる。大学サッカーだからできることがいろいろなところに落ちていると思うので、それが何なのかを自分なりに考えて取り組むことが大事なことだと思う」
――いろいろなことにチャレンジしたほうがいい?
「高校からプロに入った選手は毎週、結果が出る。毎週が勝負だけれど、大学に進学すれば4年間あるから、目先のことだけではなくて、いろいろなことに取り組むことができる。もちろん大学サッカーでも結果を出さなければいけないけれど、いろいろな時間を作れる。その時間を生かすことができれば、高校からプロに入った選手とは違う4年間を過ごすことできるし、その違う経験で、プロで勝負ができるようになる。そこまで深く考えなくても、サッカーだけでなくて大学生活を満喫するということが大事だと思う」
5月9日(土)、10日(日)はJR東日本カップ2015第89回関東大学サッカーリーグの第8節。詳しくは(一財)関東大学サッカー連盟オフィシャルサイトへ!
聞き手:広島担当・寺田 弘幸
(BLOGOLA編集部)
2015/05/06 16:00