台風のような強い雨風に見舞われたACL・ウェスタンシドニー戦でいちばん気を遣いながら試合をしていたのはGKの曽ケ端準かもしれない。特に、風下に立たされた後半、曽ケ端に蹴ることが許されたのは強いストレートボールだけだった。
「パワー的にも低くて強いボールを蹴るので、ただ蹴るよりも体力を使いました。シドニーの選手もそれが分かっていたのでつなげないように前から来て蹴らせようとしていた。スペースに落とすよりも、低くて距離を稼ぐことが優先でした」
鹿島灘がすぐ近くにあるカシマスタジアムでも、強い風が吹くことは多い。ただ「カシマだと風の影響を受けるのが上空だけ。それはそれでまた面倒なんですけど、シドニーのスタジアムはスタンドが低かったのでそのまま風を受けていた。低く蹴っても相手に引っかかればダメですし、気を遣いましたね」。
しかし、悪条件の中でも曽ケ端のプレーが悪い意味で目立つことはなかった。細心の注意がそのパフォーマンスを支えていた。
(鹿島担当 田中滋)
2015/04/24 07:00