3月7日に昨季の王者・G大阪と開幕戦(万博記念競技場)を戦うFC東京。守護神の権田修一にとっては、特別な試合になりそうだ。
「昨季の万博での試合は最後までピッチに立てなかった。そしてチームも負けて、優勝の可能性も限りなく低くなってしまった。自分自身もあのときのケガ以降は、復帰しても本調子ではなかった。あの試合で個人もチームも降下してしまった」
昨年10月末に行われた、J1第30節・G大阪戦。権田は前半終了間際にCKの競り合いから倒れこみ、首を強打。そのままプレー続行が不可能となり、病院に直行した。試合もFC東京は競り負け、ここで優勝争いから脱落。最終的にはACL出場圏内に入ることもできず、9位に沈んでしまった。
「個人的にもチームとしても、あのときのリベンジではないけど、この開幕戦を万博で戦うということに何かを感じる。あそこで時間が止まっているので、中途半端な気持ちを消し去って、また新たなスタートを切りたい」
権田は自分とチームの悔恨を重ね合わせながら意気込む。
明日28日には甲府との練習試合を行い、いよいよ1週間後に迫った開幕戦に準備を整える。「まずは甲府戦。目の前の試合一つひとつを戦うのがいまのうちのスタイル」。しかし権田は、大阪の地で次は自分たちが歓喜する瞬間を常に連想している。前年王者を破り、チームも権田も15シーズンを好スタートで幕を開ける――。昨季の躓きを繰り返すわけにはいかない。
(FC東京担当 西川結城)
2015/02/27 19:23