些細なことかもしれないが、いまにして思えば大事な思い出だ。
先日、不慮の事故で天に召された奥大介氏と「キャンプで一緒にボールを蹴った」ことが、大久保哲哉の中では印象的だという。奥氏が強化部長を務めていた2011年、大久保は「横浜FCに誘ってもらった」。強化部長と選手という立場で関わったからこそ「非常に思うところがある」と話した大久保は、記憶を掘り起こした。
「プレーオフに進出した1年目、大さん(奥氏)はよく現場に顔を出してくれた。昨年、宮古島でキャンプができたのは大さんがいたからだと思う。日本サッカー界に大きな影響を与えた人だし、そういう人が亡くなるのは悲しい。そのぶん(奥氏のぶん)、強い気持ちを持って、自分は栃木でやりたい」
「尊敬できる」人の死は受け入れ難いが、前に進まなければいけない。プレースタイルこそ違うが、サッカーへの思いは変わらない。今節の古巣・福岡戦でジャンゴールを決め、奥氏の供養にする腹積もりだ。
(栃木担当 大塚秀毅)
2014/10/22 17:16