10日の天皇杯4回戦・北九州戦は、120分間をスコアレスで終え、PK戦で敗退が決まった甲府。8月下旬に契約を終えたばかりのFWキリノが公式戦初先発を果たし、60分間プレーした。
しかし城福浩監督のキリノに対する現時点の評価は「全然まだまだで、満足いくレベルには程遠い」と辛口である。
前半は北九州にボールを回されてしまった甲府。相手のパスを縦に追い込み、奪いどころを作ろうという戦術的な修正が、ブラジル出身の3選手が組む1トップ2シャドーになかなか伝わらなかった。城福監督も「シャドーの守備の問題が相当大きかった。もう一つは1トップの運動量も起因している」と苦戦の要因を振り返る。
とはいえキリノを負傷させないという“最低限のミッション”はクリアした。彼がけがをせず、どれだけ早く満足のいくコンディションを取り戻すかが、甲府の巻き返しと残留に向けた鍵になる。
(甲府担当 大島和人)
2014/09/12 09:38