第26節の水戸戦(1△1)の先制ゴールは、FW原一樹のロングスローをMF小手川宏基が頭で合わせたものだった。
「雨でピッチ状況も悪かったし、台風の影響で強風だったこともあり、最初から投げますか、という感じで前半序盤からバンバン投げて、そのうちの1つが決まりました」と振り返った原。これがロングスローによる初アシストだった。そもそも、原がロングスローを投げることになったのは、第18節(1○0)の松本戦を前にしてのことだった。
「反町監督がすごいスカウティングをして対応してくるはずなので、ウチは今までにないことをやりたい」と考えた柱谷幸一監督がロングスローを試してみようと、臨時の“適正試験”を敢行。それで原に白羽の矢が立った。
浦和や京都の在籍時に原がロングスローを投げていたというイメージもなかったため、新たな能力の発掘かと思われたのだが、駒澤大で原とプレーしていたMF八角剛史からある情報をゲット。「彼(原)は大学時代から投げていましたよ」。本人に確認すると「ハイ。赤嶺(真吾=仙台)さんや巻(佑樹=元名古屋)とか高さのある選手がいたので、そりゃぁ、バンバン入りましたよ」とのこと。
「鳥栖や松本にロングスローを投げる選手がいるけれど、飛距離では原がナンバーワンじゃない?」と柱谷監督も喜んだが、水戸戦での初アシストによって原のロングスローがチームの新たな武器の1つとして認定されたことは確かなことだ。
(北九州担当 島田徹)
2014/08/13 15:43