少し前の話にもなるが、井上平がチームに合流している。
井上と言えば、昨季のチームにおけるエース的立場だった。しかしその春先、チームを勝たせてあげられないことに責任感を強くした中で負傷してしまう。もともとけがを抱えていた状態だったが、当時のチームに負傷者が続出していたこともあり、「ギョッさん(行徳浩二元監督)に街を歩かせてあげたい」と、強い気持ちで練習に復帰した矢先の大けが(右ひざ関節半月板損傷、右ひざ関節内側側副じん帯損傷、右ひざ関節前十字じん帯損傷)だった。
そんな岐阜の14番が、数度の手術と長いリハビリを経て、ついに完全合流を果たしている。表情は「だいぶね。やっとだよ」と非常に柔らかい。
また、状態については「ジャンプするときがまだ痛いのと、スピードを上げながらの方向転換がまだ怖くてね」と話すが、「でも、それぐらい」と、この日も雨の中でゲーム形式の練習をこなすなどフルメニューを消化している。
「もうちょっとかな。自分ではあと1カ月ぐらいかなって感じだよ」
実戦復帰までのメドを、そう明るく話した井上。涙なしには語れない復帰劇を、岐阜の誰もが待っているはずだ。
(岐阜担当 村本裕太)
2014/05/21 20:18