徳島に初勝利を献上した前節は、ボールを持ち、チャンスを多く作ったとはいえ、甲府にとって攻撃面で反省の残る一戦だった。城福浩監督は「おそらく今までで一番余裕を持ってボールを持てた」という展開の中で、選手たちが「普段やらないことを、やろうとしてしまった」と展開を振り返る。
しかけるべきとき、しかけるべきところでは勇敢にしかける。そうでないところはシンプルに仲間を使い、多くの人間が関わって攻める。それは甲府にとどまらないサッカーの鉄則だ。しかし甲府戦では「ストレスを抱えてボールをもらうと、放したくなくなる」(城福監督)という悪循環から、攻撃のリズムがチームから消えていた。
守備面においても「各々の特徴を出し切れば、ミスをしても全員が切り替えられる。でも違う選択をして取られたときは『何だよ!』という気持ちが浮かんでから切り替わる。僕らのレベルでは1秒後に切り替えたらもう遅い」と城福監督は指摘する。
ミスをするにしても、それぞれが得意とするプレーでミスをしよう。そうすればミスが守備に尾を引かない――。それが今後に向けた徳島戦の教訓だ。
(甲府担当 大島和人)
2014/05/01 18:53