ホーム・本城での記念すべき50ゴールを、第36節アビスパ福岡とのダービーで決めた端戸仁選手。甲府戦の後には、予想してくれた家族とピッチで記念撮影を行った。
端戸選手に投票した藤川晃太朗くん(6歳)は、「去年から、ギラヴァンツを応援しています。端戸選手は前から応援してるし、サッカーがうまいので投票しました。当たった時はビックリしたけど、うれしかった。こうやって一緒に写真が撮れたし、格好良かった。将来は、ギラヴァンツの選手になるのが夢です」と、大好きな端戸選手との写真は、宝物になったようです。
ここまで、チームトップの12ゴールを決める活躍。ストライカーとして、時にはトップ下のポジションで、エース池元と共にゴールやアシストで、チームを引っ張って来た。
池元不在で挑んだ甲府戦は、前半から徹底的にマークされ、自身の連続試合ゴールも、チームの連勝も3でストップ。試合後は、人一倍責任感の強い選手だけに、表情も硬いまま足早にスタジアムを後にした。
翌日、練習場に現れた端戸選手の表情は、時折笑顔を見せながらも、何か覚悟を決めた表情に変わっていた。
試合当日には聞けなかった、50ゴールの事を聞くと「もう前の事なんで、実際のところ記憶がありません」と苦笑いを見せ、「でも、節目のゴールは決めた事が無かったんで、そこはうれしいです。でも、1点は1点はなんで。今まで49ゴール積み重ねた歴史の結果ですから。たまたま、そこを自分が決めただけなんで、これからも多くのゴールを決められるようにやって行きます」と笑顔で話してくれたが、あらためて甲府戦の事を聞くと、悔しそうな表情を浮かべながら、「2ー1になってからも、あの時間にも関わらず、相手の目は死んでいなかった。特にダヴィの、得点に対する執着心は見習わなきゃいけないと感じた。相手は、強い気持ちを持って来てたんで、そこの差が出たのかなと思う」と、成長中の自分に足りなかった部分を、相手エースから学ぶ事を忘れてはいなかった。
残り7試合。エース池元の復帰が不透明なだけに、チームのプレーオフ出場には、この男の活躍が不可欠だが、「(チームを引っ張って行く)自覚は、今まで以上にありますし、昨日も感じたが、相手のマークがキツくなってきた中でも、ボールを奪われない様にしないといけない。昨日の試合でも、ある程度起点にはなれたと思うけど、もっとシュートの本数を増やしたり、その中でも決定的なシュートを打ったりなど、試合を決めるようなプレーを、残り7試合でやって行こうと思う」と話す顔つきは、一層たくましく見えた。
最後に、本人の口から力強い言葉で締めてくれた。「目標(プレーオフ圏内)はブレずに、残り7試合戦います」。
(北九州担当 坂本真)
2012/09/28 16:10