前節の千葉戦は、ロスタイムに阿部選手の同点ゴールが生まれて2-2で引き分けました。
その阿部選手のゴールをアシストしたのが、最後の交代カードで左MFに入っていた刀根亮輔選手でした(公式記録では中後選手のアシストになっていますが、あの金髪は間違いなく刀根選手ですよね)。
「点に絡んでこい、シュートを打ってこいと言われていました。あとは、攻め残っていと」
そう刀根選手も話していましたが、「ヴェルディに来て初めて」という前線での起用に、しっかりとアシストという結果で応えた形になります。
正直なところ、刀根選手がアレックス選手に替ることが分かったとき、筆者の頭には疑問の念しか生まれませんでした。「ならば、ジミー・フランサ選手をベンチに入れて、使った方が良かったのではないか」と。しかし、前述のようにちゃんと結果を残したのですから、この采配は大当たりということになります。
実はこの位置での起用、約一週間前から高橋監督から示唆されていたといいます。
「福岡戦の後に思い付いていた。中盤から前はうまい選手が多い。スタイルは違っているけど、似ているタイプの選手がね。そこに、刀根のようなパワーを持った選手を入れたらどうなるか、考えていた。それは本人にも話していた。右の森から良いクロスが入っていたし、そこへ合わせる選手としても良いかなと。本人には、点を取りにいけと言っていた。それを実際にやってくれるんだから、良いよね」
試合直後に、高橋監督は起用の意図を明かしてくれました。今後も、前線での刀根選手の起用が見られるかもしれません。その際は、刀根選手が「パワープレー要員ではない」(阿部拓馬選手)ことも忘れずに。
(東京V担当 田中直希)
2012/09/26 14:25