「良い勝負だったし、楽しかった。まあ、勝ったから言えるけどね」。全員がタフに戦いきり勝利した前節・松本戦を振り返って、山口素弘監督は柔らかな笑みを浮かべた。
何かと関わりの多い、松本・反町康治監督との対峙。ピッチ上ではいくつかの駆け引きが繰り広げられた。右SBに武岡優斗ではなく野上結貴を使った理由については「松本がサイドを狙ってくると予想していた。武岡をとっておきたかったのもあった。仕掛けられるヤツをね。戦略としての準備です」と明かした。
後半、その武岡を投入し、「後半途中にやるかもとハーフタイムに話があった」(寺田紳一)という[4-3-3]にシステム変更。野崎陽介、大久保哲哉、武岡の3トップへ移行し、最後は田原豊を入れてほぼ4トップで攻めた。それが、アディショナルタイムの6分に結実する。武岡が左サイドを突破し、それを田原がスルー。大久保がプッシュして、歓喜の瞬間は訪れた。
「期待どおりの仕事を最後にやってくれた」
してやったりの勝利だった。
横浜FCの選手名鑑(クラブ公式サイト)
(横浜FC担当 田中直希)
2013/07/02 15:43