川又堅碁のプロ初ゴールの相手は、名古屋だった。2011年のナビスコカップ準々決勝で途中出場。1-2でリードされていた試合の終了間際に同点弾を決め、延長戦へと望みをつないだ。2011シーズンの新潟は、80分台、90分台に相手にゴールを決められ、負け越してしまうゲームが圧倒的に多かった。そんななか、川又の待望の初得点、しかもその時間帯に逆に追い付くゴールは非常に価値あるものであり、雨天も手伝って実に劇的に見えた。だがこの試合は3-5で敗戦。川又がJ1新潟で勝利の立役者になる日は、今年まで持ち越しとなったのだ。
11年の試合では、マークについた田中マルクス闘莉王からの「お前誰だ?」というプレッシャーに対して「俺も知らねーよ」とサラリとかわした。12年は岡山でJ2日本人得点王。J1に復帰した今季も第11節・鳥栖戦でハットトリックを達成した川又。もう「誰だ?」とは言わせない。
(新潟担当 野本桂子)
2013/05/21 20:05