25日に磐田クラブハウスで行われた小林祐希選手(東京Vより期限付き移籍加入)の加入記者会見の全コメントです。
■小林祐希
(※冒頭立ってあいさつ)
東京ヴェルディから来ました小林祐希です。このチームのためにしっかりとしたプレーをして、少しでもチームの役に立てればと思っています。よろしくお願いします。
――東京ヴェルディのはえぬき選手として、ずっとやってこられたわけで、移籍を決断するにあたり相当揺れたり、勇気が必要だったと思いますが、そのあたりの心境は?
そうですね・・・。小さい頃からお世話になったクラブですし、思い入れもあります。ただ、やはりこれからもっと高いレベルで自分がやっていくために、もう一つ上のステージ、ステップに進むことが自分のためになるのではないかと思い、決断に至りました。
――東京ヴェルディではキャプテンで10番ということでしたが?
それを背負い込み過ぎてしまったというか、それで思いきったプレーができなくなった時期もありました。純粋にサッカーが好き、楽しいという気持ちでまたプレーするためにまた一から、ここでしっかりやっていきたいと思います。
――東京ヴェルディは現在J2で上位につけ、J1昇格へ向けてこれからという時期だったと思いますが、この時期に移籍を決断した理由は?
みなさんそう思われていると思いますが・・・。やはりチームのために、ということを考えれば残るべきだったかもしれませんが、自分自身まだ20歳になったばかりで、これからの自分はどういう風に生きていけばいいんだろうということをこの時点で迷っていたらだめだと自分で思って、悩んでいる暇があったら前に進んだ方がいいんじゃないかという気持ちの整理でもう一つ上に行くことを決断しました。やはりヴェルディのサポーターのみなさんやクラブのみなさんに迷惑をかけたと思いますが、その借りを今すぐに返せなくてもいつか返せたらという気持ちでいっぱいですし、ここでしっかりプレーしていつか恩返しできればと思っています。
――背番号50というのは何か意味があるのでしょうか?
それはみなさんに聞かれるのですが、今は自分の心にしまっておきたいので、ちょっとそれについて、すみません(苦笑)。
――左足がご自身の注目ポイントということですが、ジュビロでこの選手とこういうプレーをしていきたいというイメージはありますか?
今は試合で何をしたい、こういうプレーをしたいというより、試合に出るために練習で何をしなければいけないかといったことなど、するべきことをやっていきたいですし、試合で生かせるプレーを練習で磨いていきたいです。まだみなさんの特長も分からないですし、練習の中で自分のプレーをしっかりと出し、周りのプレーを見てということを、やっていきたいので、試合のイメージというより試合に出るために必死で、という気持ちの方が大きいです。
――昨日(7/24)の練習でJ1とJ2の違いを感じた部分は何かありますか?
僕が一番感じたことは切り替えの速さとか動きの質、量といった部分です。言葉ではうまく説明できない部分もありますが、一つ一つのパスが速かったり、状況に応じて緩いパスだったり、というのはピッチに入っている人しか分からない部分かもしれませんが、そういったことを感じました。まだ練習に一度参加しただけですし、そこまで分かりませんが、動き出しとか動き続けるとか最後まで走れるとか全ての面でちょっとレベルが高いのかなと。昨日の練習で感じたことも多かったですし、これから学ぶこともたくさんあると思いますし、全て吸収してもう一つレベルアップできればと思います。
――国内外で憧れの選手はいますか?
中盤から前の選手が好きですし、点を取れて、点を取らせることもできて、という選手が好きです。この前のユーロも徹夜で見たりもしましたが、イニエスタあたりも好きですし、ピルロも大好きです。名波さんも同じ左利きで、左足で何でもできてしまう選手ですし、そういった部分を見習っていきたいと思います。うまい選手はたくさんいますが、一人で打開できてしまうというか、試合を一気に変えてしまうような選手に自分もなりたいので、見て学んでいきたいと思います。
――自身初の移籍となりますが、ジュビロで心身共にさらに磨いていきたい部分は?
技術はもちろんですが、このチームは走ること、動き続けること、その動きの質もすごく要求されていると昨日思いました。まだまだ自分は無駄な動きが多いと思うので、どこに、いつ動くのかといった部分も覚えていきたいです。チームメイトとの連係はこれからどんどん合っていくと思いますし、動きの質やタイミングといった部分が今自分に一番必要だと思っています。
――自分自身、勝負していきたいポジションは?
出されたところでやっていく覚悟はできていますし、どこでやっても必死にプレーしたいと思っています。やはり攻撃が好きですし、得意だと思っているので、どのポジションで出てもボランチで出ても前で出てもゴールを狙っていきたいと思っています。
――あらためて小林選手がチームメイトにアピールしていきたい部分、セールスポイントは?
昨日の練習でさまざまな選手を見ましたが、やはり動き出しが、すごくうまくてみんな何度も動き直しているので、そのあたり、自分が持った時にパスが出てくるなと思ってもらえれば持った瞬間にみんなが動き出してくれると思いますし、“見てるな”、”今出してくれるんだ“と思わせるようなパスだったり、振り向いた瞬間にシュートを打ったり、攻撃の全ての面でレベルアップしたいですし、見てほしいと思っています。
――シーズンは残り半分ですが、何か具体的な数字での目標は?
具体的に、そういったものはありませんが、今は試合に出ることが一番の目標ですし、試合に出るだけではなくスタメンを勝ち取るという気持ちを常に持っています。チームメイトですが、ライバルだと思って日々やっていきたいと思います。
――サッカーとは関係ない話題ですが、同姓同名の小林裕紀選手と何かお話ししたことは?
呼び方でみんな迷っているそうで(苦笑)。呼ばれ方が人それぞれ違うのでだれのことを呼んでいるか分からない時もありますが、練習の中もみんな「ユウキ」だったり「コバ」だったり、いろんな呼び方でコミュニケーションを取ってくれます。(小林)裕紀くんのことはジュニアユースの時から見ていますし、一緒にフットサルをやったりもしているので、(小林)裕紀くんのプレーの特長は何となくは分かっていますし、一緒に出ることになったら二人で崩すぐらいのパスワークを見せることができればと思っています。
――ジュビロは今季前半戦を上位で折り返していますが、チームの印象は?
昨日の練習でまず感じたことですが、ヴェルディは細かいところ、狭いところを崩していくことがうまいと思います。ジュビロは”広くうまい“というか、グラウンドをめいいっぱい使ってパスを回していけるというか。そのあたり、言葉でうまく説明できない部分もありますが・・・。勢いもあると思いますし、前田選手や駒野選手といった日本トップクラスの選手もいますし、すごくレベルが高いと思うので、がんがん食い込んでいけるように努力したいと思っています。
(磐田担当 南間健治)
2012/07/27 21:07