岡山戦は負けていない。だが、安達亮監督や選手たちが滲み出したのは、敗者の面影。あれから3日、神戸は福岡戦への調整を始めた。
練習が終わり、取材ゾーンで安達監督の登場を待つ。ところが、選手たちが引き上げでも、指揮官は来ない。グラウンドでコーチたちとじっくりと話し込んだ後、サポーターのエールを受け止めた。「これだけ経ったらいなくなってるかなって思ったけどね」。聞かれるであろう、前節のこと。話すであろう、前節のこと。熱血漢は苦笑した。
「今までも実は同じ失敗をしているチームと選手がいる。それができないからJ2に落ちた。それは俺自身も経験しているわけだから。頭で分かっているだけでは結果は変えられない」。昨季のネガティブな残像が蘇った岡山戦は、首位・神戸に、強くなるための変化を要求する。
「勝っているときのゲーム運びをもう一回、意思統一したい」。二度と勝ち点を失わない―――指揮官は意思を強めた。
(神戸担当 小野慶太)
2013/05/01 19:02