13日、槙野智章が浦和の練習に合流し、日本代表での経験を浦和に還元したいと語った。
11日の日本vsコスタリカ戦終了の笛が鳴り、勝利の歓声が吹田スタジアムを包んだとき、槙野智章の左腕には赤い腕章が巻かれていた。広島時代の先輩であり、日本代表新主将の青山敏弘が交代するに伴って、浦和の槙野がそのキャプテンマークを譲り受けていたのだ。「名誉なことだった」と、浦和に戻って最初の練習となった13日のトレーニング後に振り返った槙野。「ただそのこと以上に、(チームの中で)求められたものを理解し、やったつもり」とも続けている。
札幌では大きな地震とそれによる試合の中止を経験するなど、多くの出来事を体験した今回の代表活動。彼は青山、東口順昭に次ぐ3番目の年長者だった。
「若い選手にも助けてもらいながら、自分の主張したいこともチームに落とし込めた。今回の代表チームのプレー、考えは、このチームに足りないことでもある。代表活動が終わって、みんなが楽しかった、またやりたいと話していたくらい、充実していた。今度は、このレッズにその経験を落とし込みたい」
守備の練習に時間を割いた13日、槙野は後方からいつも以上に声を全体に掛け続け、練習後には西川周作、岩波拓也、宇賀神友弥などの選手と芝生の上で話し合う機会を設けていた。守備が自慢だったはずの今季の浦和だが、ここ3試合は連続で複数失点。守備の立て直しは急務となっている。それに次節は、14位に位置しながらもリーグ最多得点を誇る横浜FMが相手だ。無失点勝利は、すなわち自信を取り戻す契機になる。闊達な意見を交わし合い、修正を図っている浦和。若い世代が躍動した今回の日本代表をピッチ内外で支えた槙野が、今度は浦和にいい風を送り込む。
(浦和担当 田中直希)
2018/09/13 16:52