90年・91年生まれのアカデミー出身選手はU-15、U-18で吉田達磨監督の指導を受けた世代。退任に伴う感慨もそれぞれ持っているだろう。
武富孝介も「個人的なところを伸ばしてもらった」と吉田監督の指導に感謝する。組織的なポゼッションの印象を持たれやすい吉田監督だが、工藤壮人なら得点力、武富ならドリブルと言ったそれぞれの強みを引き出すところに真価があったのだという。
当時の教え子が必ず口にするのは吉田監督の怖さ。酒井宏樹(現ハノーファー)とともに、よく叱られていたという武富だが、トップの監督になってからの指導スタイルは当時とまた違うのだという。曰く「(アカデミー時代は)とにかく集中力とか、ピリピリした雰囲気を求めていた。それが今年はちょっと違う」(武富)とのこと。かつての少年たちを自立した大人として扱っているということもあるのだろうが、武富は「まだ秘めていると思います……」と警戒? していた。
(柏担当 大島和人)
2015/11/02 19:56