メッシの再来と呼ばれた神童が、日本でのプレーを決断した。
スペインの名門・バルセロナの下部組織でプレーしていたU-15日本代表の久保建英(13)が、FC東京U-15むさしに加入することになった。すでに12日に選手登録が済んでおり、17日に行われる関東ユース(U-15)リーグ・大宮戦で出場することが可能になった。
11年9月からバルセロナでプレーしていた久保は、幼いころから年齢離れの卓越したテクニックを持ち、動画サイトなどで世界中のサッカーファンの注目を集めた若きMF。地元スペインでも将来を嘱望される逸材としてみなされていた。
ところがバルセロナがこの度、国際的な移籍市場で18歳未満の外国籍選手を獲得する際の禁止事項に抵触し、日本人の久保を含む10代の外国籍選手のプレーを禁じる処分をFIFAから下された。このため帰国を余儀なくされた久保は、国内での所属クラブを探していた。
今回の加入について、FC東京の大金直樹社長は「久保1人を特別扱いはしない」話したものの、同時に「将来はトップチームへの昇格、そして東京五輪代表、日本代表入りにも期待したい」と語った。
先月行われたU-15インドネシア遠征から帰国した久保は、「まずは圧倒的に走力が足りないので、しっかりつけたい。20年の東京五輪はまだ先なので、日々努力したい。いつかは日本代表にも選ばれれば良い」と話していた。残念ながら世界トップレベルの育成を誇るバルセロナでのプレーは道半ばで断たれたが、未来を背負って立つ日本サッカーの宝は、東京の地で新たなスタートを切ることになった。
(FC東京担当 西川結城)
2015/05/15 07:00