元指揮官と言葉を交わしたのは試合後の挨拶だけだったが、それだけで十分だったのではないだろうか。プレーで成長の証を示せたのだから。
開始1分と経たぬ間に、いきなりシュートが飛んできた。それもDFの股下から。コースが甘かったとはいえ、味方が死角になっていただけに簡単ではなかったはずだ。しかし、「ファーストプレーを大事にしようと心掛けている」GK鈴木智幸は的確に弾き出し、その後1失点こそしたが、好守を連発して勝ち点3を引き寄せる原動力となった。
「(東京V時代の恩師・川勝良一監督に)今まで使ってもらえなかったという言い方はおかしいかもしれないけど、自分に何らかの非があったからだと思う。それはメンタル的な部分かもしれない。どれだけパフォーマンスが良くても監督の信頼がないと試合には出られない。しっかりこの試合(第35節・京都戦)に合わせて準備してきたので、当時の自分と違うところを見せられた」
守護神はその仕事を全うした。
(栃木担当 大塚秀毅)
2014/10/08 18:53