珍しく居残りでクリスティアーノや阿部翔平と一緒にシュート練習を行っていたのが青山直晃。エリア外からの左足シュートにこだわって蹴りこんでいた。
青山は屈強さを誇る甲府の右ストッパーで、攻撃面でもセットプレーからのヘディングは脅威だ。しかしビルドアップや攻め上がりは、ほかの選手に“お任せ”。決してうまいというタイプではない。とはいえ[3-4-2-1]の布陣は、左右のストッパーがフリーで前を向く状況になることが多い。相手の隙を突いて右サイドを攻め上がり、中に切れ込んで左足ミドルで自ら決める。そういう形を思い描いて青山は“幻の左”を磨いているのか――。
しかし本人に直撃すると「試合で見せることはたぶん一度もない」と断言されてしまった。「これは筋トレみたいなモノ。左足も蹴らないとバランスが悪くなる」という狙いだったのだという。“幻の左”は幻のまま終わりそうだ。
(甲府担当 大島和人)
2014/09/18 19:10