1日のオフを挟み、FC町田ゼルビアは20日、小野路グラウンドでトレーニングを再開しました。先週の17日にはクラブからオズワルド・アルディレス監督の退任が発表され、同日のトレーニングから楠瀬直木監督代行が指揮を執っています。この日の練習から“楠瀬暫定政権”による1週間のトレーニングサイクルが始まりましたが、その初日から“楠瀬色”が色濃く反映されたトレーニングとなりました。今回のブロゴラでは20日のトレーニングの様子をお伝えしたいと思います。
この日の練習はサーキットトレーニングやアジリティーなどのフィジカルトレーニングに始まり、ポゼッション練習、ハーフコートでの5対5、3対3のミニゲーム、そして4グループに分けてのシュート練習など、全体練習は約2時間30分にも及びました。また全体練習終了後は約30分間、各々が居残り練習に取り組むなど、オフ明けのため、体に負荷をかけるメニューが目立ちました。
特徴的だったのはゲーム性を持たせながらフィジカルの強化を図るメニューが多かったこと。例えばハーフコートでの5対5ではゴールラインを割ったケースやGKにシュートを阻止された場合、ゴールラインとタッチラインを外周してからスタート地点に戻り、5対5を再開するなど、長距離のランニングをこなすことが求められていました。また、3対3のミニゲームではゴールマウスを外側に配置することで、得点を奪うためには反転の動きなどが求められており、体に負荷のかかる工夫がなされていました。
さらに各メニューはグラウンド全体を活用。加えてグループ分けを行うことで各選手がプレーに関わる機会は自然と多くなっています。例えばシュート練習でも1グループの構成人数が少ないため、一人あたりシュートを打つ本数が増えるなど、強度の高い練習が繰り返されていました。「今日の練習を終えるとふくらはぎや太ももなど、1年間経験したことがない負荷がかかっていたので個人のスキルを上げる点では良かった」と、練習を振り返ったのはルーキーの庄司悦大選手。一方で北井佑季選手のように、「僕自身は体の負荷をあまり感じていない」と話す選手もいましたが、さすがに選手たちの疲労の色は濃かったようです。
「(来月15日の)天皇杯4回戦・G大阪戦まで時間があるので、この期間でも成長できる。無駄に過ごしたくない。これからは週末の練習試合に向けての準備期間が続く」(修行智仁選手)。今後、チームは毎週末に練習試合を行う予定で、1週間のトレーニングサイクルを保ちながら、来月のJ1・G大阪戦に向けて準備を進めていくことになります。25日にはマリノスタウンでJ1・横浜FMとの練習試合が組まれています。今後も可能な限り、町田の動向をレポートできればと考えておりますので、よろしくお願い致します。
■楠瀬 直木監督代行コメント
「(今日の練習は約2時間30分と長かったが?)例えばユースでも、高校生や大学生でも、試合の後のリカバリーやオフ明けは最低これぐらいのトレーニングをやって当然になると思う。いろいろなシーズンの疲労の蓄積などもあると思うが、今日は少し疲れを見ながらゆっくりトレーニングをしたために約2時間半という長時間になった。まだまだだけど、前向きにやるという姿勢に関しては良くなってきた。でももっとやらないといけない」
(町田担当 郡司聡)
2012/11/20 22:45