「点を取ってほしい選手ですから」
そう話す指揮官がまず声をかけたのは、長らくゴールのない松田力だった。シュートを放つためのボールの引き出し方についてアドバイスを送り、居残りで自らが手厚く指導。ヒントを受けた松田も「後ろ向きでもらっていたらシュートできない」とイメージを膨らませつつ、何度もゴールを射抜いていた。
二人目は、佐藤和樹。具体的な内容は明かさなかったものの、「どうしたら試合に出られるかを考えていたので、うれしかった」と笑顔を見せる。これまでは實好礼忠コーチなどに相談してきたという佐藤。監督から受けた直接的なアドバイスは、自分の中でまた新たな刺激や発見となったようだ。
フレッシュな力が求められる今季の名古屋。松田に指導していたことを問われた指揮官は、最後に「まあ、あのぐらいの話で点を量産できれば、二部練でも三部練でもいっぱいやりたいぐらいですよ(笑)」と笑っていたが、それは大きな期待を寄せるからこその一幕でもある。
いずれの選手も、ナビスコカップ第4節・大宮戦の遠征メンバーに入っている。
(名古屋担当 村本裕太)
2014/05/20 22:50