10月31日、来季のトップ昇格が内定したC大阪U-18の秋山大地選手、岡田武瑠選手、小暮大器選手、南野拓実選手4人の囲み会見が行われました。4人とも、これまで自分を育ててくれた、ユースチームへの感謝の気持ちを語り、「一日も早くトップで試合に出ることが目標」と抱負を述べました。また、「香川選手や清武選手の世界での活躍に刺激を受けた」とも話し、「ゆくゆくは自分も世界へ」といったコメントも多く聞かれました。
その中で、目標が最も具体的で力強かったのが、南野選手です。
「トップに上がったら、遠慮とかしていられない。自分のストロングポイントをうまく出せば、通用するという手応えもあります。1年目からでもやっていこうと思っているし、そのつもりです。手応えはあるので、頑張っていきたいと思います。C大阪でエースナンバーを取りたいし、小さい頃から見て育ってきたチームなので、自分が中心選手になって、C大阪でリーグ優勝したい。個人的には、海外も思い描いていて、ドイツとかに行かせていただいて、ドルトムントのスタジアムを見学させていただいた時、8万人の大観衆の中で自分もやってみたいなと強く思いました」と話していました。
また、「今後、Jリーグなどで将来的に対戦してみたい選手は?」という質問への答えは、4人の個性が出ていて興味深かったです。
「日本代表で活躍されている中村憲剛選手です。どの状況からでもスルーパスが出せるので、止めたいなと思います」(秋山選手)
「僕は、日本代表で活躍されている長友佑都選手と同じポジションでもあるので、そういう意味では対戦したいと思っています」(岡田選手)
「僕は、同期で、清水で活躍している石毛秀樹選手と対戦したいです」(小暮選手)
「僕も、同期で、Jリーグで、スタメンで出て活躍している選手には負けていられないという気持ちがあります。だからこそ1日でも早く試合に出たい。同期の活躍がすごく刺激になるので、対戦してみたいです」(南野選手)
そして、「今のトップチームにいるC大阪育成組織出身の先輩たちから言われて、心に残っている言葉や刺激になった言葉などはある?」という質問には、4人中3人が、ユースで学年が重なっている杉本健勇選手の名前を挙げました。
「柿谷曜一朗選手が、『トップチームで、ユース育ちの選手が全員そろって一緒にやりたいな』ということを言ってくださったので、どんどんユースからプロに昇格して、ユースのメンバーが主体でやれるようにしたいです」(秋山選手)
「杉本健勇選手から、『おまえなら出来る』みたいに言ってくれて。それで結構自信も付きました」(岡田選手)
「僕も、杉本健勇選手から、『おまえならトップでもやれる』と言われて、すごく自信になりました。気さくに声もかけてくれるので、本当にうれしいです」(小暮選手)
「僕も、少しの間、健勇くんと一緒にプレーしていた時があったのですが、2トップでやった時とか、むっちゃ組みやすくて、自分のやりやすいように、やらせてくれました。途中で(杉本が)トップ昇格したんですが、トップチームでまた一緒に2トップを組んでやりたいなと思っています」(南野選手)
会見の最後は、年末に行われるJユースカップについての抱負で締めくくられました。
「昨年、準優勝という悔しい思いをしました。今年はJユースカップで優勝するという気持ちでずっとやってきたし、今年も決勝まで行って、たくさんのサポーターに見てもらいたい。その中で、トップ昇格が決まった僕らは違いを見せなきゃいけないし、印象に残るプレーをして、トップに上がりたいと思います」(南野選手)
彼らの先輩である扇原貴宏選手と杉本選手にも、4人のトップ昇格について話を聞きました。
─今季、C大阪U-18から4人のトップ昇格が内定しましたが?
「刺激は受けるし、同じ寮で生活しているので、いろいろ話もします。4人上がってくるということは、下部組織が充実している証拠でもあるので、僕らとしても、うれしいですね。特に(南野)拓実は、拓実のお兄ちゃんと同級生でもあるので、小さい頃から知っていました。トップで一緒にプレーすることは、楽しみの1つでもあります。トップの試合に、ユース出身者が多く出ることは、クラブの理想ですよね」(扇原選手)
「ユースで学年も重なっていて、一緒にやっていたやつらなので、すごくうれしいです。技術はみんな高いし、トップでも十分やれると思います。でも、トップに上がるだけじゃなく、試合に出て活躍することが大事。それは僕自身もそうです。またトップで一緒にプレーできたらいいですね」(杉本選手)
現在でも、かなりのユース出身者がスタメンを張っています。来季以降、彼ら4人が食い込んでいくことを期待したいですね。
(C大阪担当 小田尚史)
2012/11/01 17:59