［町田］屋久島で育った髙橋大悟、ファンとの“一期一会”を大切にする理由とは──

　実際に選手たちが公式戦を戦ったピッチでサッカーができる「ふれあいサッカー」での一幕。町田の髙橋大悟は常にサッカー少年・少女たちと目線の高さを合わせて楽しそうにじゃれ合っている。それは5月5日の「こどもの日」、町田の練習場を訪れた小さなファンと接する際もそうだった。「純粋に子どもが好き」だという髙橋を突き動かすその原動力とは。

「一つ意識していることは、僕は（鹿児島県）屋久島という小さな島で育ったので、現役のプロ選手を見る機会がほとんどありませんでした。プロ選手の練習を見に行ったり、さっきまで試合に出ていた選手たちと同じピッチでサッカーができるなんて、僕にとっては夢のような環境です。少しでもプロ選手のことを身近に感じてもらって、こんなサッカー選手になりたいと思っていただけたらこんなにうれしいことはありません」

　ファンとの“一期一会”を大事にする髙橋は今週末、プロキャリアをスタートさせた清水との古巣戦を迎える。どうやら「僕のすべてを知っていると言っても過言ではない」清水サポーターとの再会は複雑な心境のようだ。また現所属選手で対戦したい清水の選手を聞かれると、「選べませんと書いておいてください」と念を押された。それほど、清水との初対戦は感慨深いものがあるのだろう。

　ちなみに5月某日。取材を終えた髙橋を待っていた学校帰りの小さなファンが、片手に「人生初めてのファンレター」を握り締めていた。その大事な物を受け取るとき、髙橋は変わらずその子に目線の高さを合わせるために、腰をかがめ、地面に膝をついた。

【試合情報】
第5回コスフェス開催!!
明治安田生命J2リーグ第17節
6月21日（日）14:00キックオフ
FC町田ゼルビア vs 清水エスパルス
町田GIONスタジアム
https://www.zelvia.co.jp/news/news-233557/