北九州・山岸範宏が18シーズンのプロ生活を終えた。かつて山形でともにプレーし、現在は山形トップチームコーチを務める石川竜也コーチに当時を振り返ってもらった。
「ユニバーシアードのときから同じ部屋だったりしてよく知っていた」という山岸と山形でチームメートになったのは、14年6月のこと。このシーズン、山形はJ1昇格プレーオフを勝ち上がって昇格を成し遂げ、天皇杯でも準優勝しているが、山岸加入直後からチームが劇的に変化したわけではなかった。なかなか結果につながらず、苦しい時期が続いたが、それでも闘争心むき出しに口酸っぱく同じことを言い続けた山岸を、石川コーチは「自分が嫌われ役になることを気にしないで、チームのためにやるというところが素晴らしい」と称賛する。
「若手はハッパかけられるから煙たい部分もあるだろうし、でもああやって言う人がいないといけない。練習の雰囲気だったり、厳しさだったりという部分は毎日の積み重ねだから大事な部分。そういうのがわかっているので、よくみんなに伝えてくれたと思います」
J1昇格プレーオフ準決勝アディショナルタイムでの劇的な決勝ゴールは、Jリーグ史にもっともインパクトを与えたと言っていい場面。そのゴールを、CKのキッカーとしてアシストしたのが石川コーチだった。今後もあのシーンが振り返られるたび、映像に石川コーチの姿も映し出されることになるが、それについて石川コーチは、「決めた人が主役なのでそこはまあいいんですけど、ああいう形で決めれたのはすごくよかったと思います」と振り返っていた。
写真:佐藤円
(山形担当 佐藤円)
2018/12/02 18:43