山形がホームで迎える今季最終節は、優勝争いを演じる大分を迎えることで雰囲気はややざわついている。「相手の優勝を目の前で見たくない」ということをモチベーションにする選手も多い中で、「なんも意識していない。逆に相手のほうがプレッシャーがかかるんじゃないですか」と言い放つのは本田拓也。自分たちがいかにプレーするかに徹する考えだが、「今年、不甲斐なかったので、最後ぐらいしっかりサポーターの皆さんにいい試合を見てもらいたいというのもあるし、天皇杯(準決勝)に向けても、勝って終わるのと負けて終わるのではだいぶ気持ちも変わってくる」といつも以上の奮闘を誓った。
その本田が、「賢ちゃんとできます。楽しみにしてます」と語るのが馬場賢治との対戦。「出会いは「ふと目が合った」小学4年。大分・馬場賢治と山形・本田拓也が挑む、特別なJ2最終節」でも触れられているが、二人は桐光学園高時代の同級生。ジュニア時代の県選抜時代から切磋琢磨してきた仲だ。
「昔っからうまかったですよ。どこいくのかなあと思って、(平塚の)ジュニアユースに上がったけど途中で金旭中に入って、その後、高校で一緒にできてという感じです」
二人の対戦は昨季の第4節、山形が讃岐を迎えたホーム開幕戦で実現しているが、後半戦のアウェイの対戦では馬場が離脱中。馬場が大分に移籍した今季は第2節に大銀ドームで試合が組まれていたが、オフに手術をした本田の復帰が間に合わなかった。今回実現すれば、久しぶりの対戦となる。ボランチの本田と、シャドーでプレーしている馬場。マッチアップは必至だ。
「楽しみなので、ガツガツいかないと。賢ちゃん、スネ当てを多分4つぐらい着けたほうがいいと思います。ふくらはぎと、スネと。言っておいてください(笑)」
不敵な笑みに、待ち切れない気持ちがにじんでいた。
(山形担当 佐藤円)
2018/11/15 08:28