3日、浦和の選手たちがさいたま市内各地で北海道胆振東部地震に関しての募金活動を行った。選手会から「試合日は募金活動に参画できないため、別の日に行いたい」という強い要望があって実現したこの日の活動は、負傷などによる影響がない選手全員、それに監督以下スタッフが参加して実施された。まずはさいたま市内の5つの区役所(浦和、南、桜、緑、中央区)で、その後は浦和駅とさいたま新都心駅に分かれ、計90分以上にわたって行われた。
「まず、場所をお借りできたことがありがたい」(長澤和輝)。自治体の全面協力によって各区役所の入り口などに選手らが立って行われた活動、さらに駅前での活動には多くの方が集い、選手と交流しながら募金していく姿があった。李忠成は「サッカーの素晴らしさは、こういった活動で勇気や希望、元気を与えるだけでなく、人の集まりが作れることだと思う。これだけ多くの人が集まるのはスポーツの素晴らしさ。何より、みんなの思いが北海道に届くことを願います」と話した。
さいたま新都心駅前で、一番の声量を出していたように見えた選手は阿部勇樹だった。電車が到着し、改札が賑わい始めるタイミングを見計らって「浦和レッズです。北海道胆振東部地震の募金をよろしくお願いします!」と声を張り上げる。それに呼応して、周りの選手も続けた。「ああやって年長の人が声を上げて引っ張ってくれた。見ている人も、浦和レッズを象徴している方が一生懸命声を掛けていることで思うところがあると思うし、下の選手も見習わないといけない」と長澤。きっと、彼らの熱い思いは伝わることだろう。
なお、埼玉スタジアムでの試合開催日も募金箱が設置されるとのこと。そして今回の義援金は札幌を通じて日本赤十字社から被災地の方々に届けられるという。
(浦和担当 田中直希)
2018/10/04 11:55