6日未明に発生した北海道地震の震源地で、最も大きな揺れが観測された胆振地方出身の松本怜(写真)。チームメートの那須川将大も、松本の実家から車で15分ほどの町の出身だが、二人とも実家は無事だったという。
ただ、建設業を営み公共事業を請け負うことも多い松本の父は、地震発生直後から電話が鳴り止まず「しばらくは眠れない」と緊張していたとのこと。当面はライフライン整備の仕事に追われる日々が続くようだ。
そんな故郷を案じつつ、松本は8日、明治安田J2第32節・アウェイ熊本戦に臨む。大分と熊本も一昨年4月に熊本・大分地震を経験しており、両地をつなぐ国道57号戦の一部がまだ復旧していないが、被災地は2年をかけて再起の道を歩んできた。
熊本戦では、大分の右ウイングバック・松本と、熊本の左ウイングバック・田中達也の“スピードスター対決”が見どころとなる。互いにチームの攻撃において重要な役割を担う同士、火花を散らすことになりそうだ。
以前から「裏の川ではよく鮭が跳ねる」(松本)、「庭には野良キツネがやってくる」(那須川)と実家の話をしていた二人。そんな彼らの戦う姿に勇気を触発されて、美しい北海道が一日も早く復興することを願ってやまない。
写真:ひぐらしひなつ
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2018/09/07 12:41