前節、交代出場で2得点を演出した相馬勇紀が、大学に戻る前の区切りの試合となる磐田戦に向けて意気込みを語った。
早稲田大から特別指定選手として名古屋でプレーする相馬勇紀。9月3日からは大学サッカーで最も重要なカップ戦「内閣総理大臣杯」が、その後、関東大学サッカーリーグが再開されるため、名古屋でのプレーは磐田戦が区切りとなる。
名古屋で練習を始めて、「大学はみんな一生懸命動くので疲れるが、名古屋はプレースピードが速くて頭の部分でも疲れる」と、違いを語る相馬。ゲームメークをガブリエル・シャビエルやエドゥアルド・ネットなど他の選手に任せられる名古屋では、自分の得意なプレーを100%出すことに専念できているそうだ。
6月29日に特別指定に登録されてからケガもあり、初出場はホームで超満員となった鹿島戦。そこでいきなりアシストを決めると、続く横浜FM戦では、終了間際のジョーの決勝点につながるクロスを上げる。前節・浦和戦も2得点に絡むなど、出場した4試合で4つのゴールを引き出し、“後半の切り札”的な存在となっている。中でも浦和戦の4点目のクロスは、DFの背後を狙ったジョーへ、まさにピンポイントクロスを上げ、高い技術と戦術眼を見せつけた。
だが、相馬はそれでも結果を出していると思っていないようだ。「アシストはあってもゴールがない」がその理由。「磐田戦までというのは分かっていたことなので、そこまでにゴールという結果を出しておきたい」と、ラストチャンスとなる今節は気合い十分。ただ「欲に走ると良いプレーができなくなる」と冷静さも持ち合わせている。
しかし、なぜそんなにゴールという結果を求めるのか。相馬の解は「新しい選手が周りに信頼されるためには結果を出さないとダメ。結果を出すことでパスが来るし、良いところに走ってもらえる。やっとジョーからもパスが回ってくるようになった」と、実感を込めて結果の重要性を説いてくれた。
関東大学リーグで早稲田大は現在首位。「大学のリーグ戦で優勝を早く決められれば、また名古屋に参加できる」と、大学でも全力プレーでチームを引っ張りたいと言う相馬。
果たして今節、自分の思うような結果を残して、心おきなく大学に戻れるだろうか。
(名古屋担当 斎藤孝一)
2018/08/31 18:53