以前からの憧れの先輩と、切磋琢磨した仲良しの先輩。思い入れの深い二人と対することになったのが、岩波拓也だ。岩波が所属する浦和は15日、磐田との対戦を控える。
神戸U-18時代から間近でそのプレーを見て、またともに戦った12年にはそのすごさを目の当たりにしたのが、磐田の大久保嘉人という存在だ。岩波にとって「Jリーグで一番好きな選手」であり、「一番、対戦してやりがいを感じられる選手」だという大久保。「ゴール前の嗅覚、一発もある。いるだけで脅威を与えられる」と評する、憧憬の的となっている。今節は、左に流れて右CB岩波と数多くマッチアップすることも予想される。
そしてもう一人が、磐田の守備ラインに君臨する高橋祥平。神戸時代の15、16年にCBのコンビを組んだ。足下の技術があり、スピードもある。1対1にも強い。そんな高橋という先輩を横にしてプレーした岩波は、「自分の評価を上げてくれた」とも話す。「やんちゃだけど、いい人」の高橋と気が合った岩波は、同じ時間を多く過ごして彼から多くを学んだという。高橋とはセットプレー時などで激しく位置取りを争うこともあるだろう。
ここ2試合、浦和は1分1敗と結果を出せず。磐田とは同勝点で並ぶ。ホームゲームで勝利を求められる状況だ。どうしても「先制点がほしい」(岩波)現状にあり、そのために岩波ら守備陣は失点を許されない。「楽しみだけど、負けられない」。岩波の、大久保や高橋とのせめぎ合いに注目だ。
(浦和担当 田中直希)
2018/08/14 22:22