24日に行われた、J2第20節・甲府戦でプロ初ゴールを決めた齋藤功佑。CKのこぼれ球を強烈なダイレクトシュートを左足でゴールにねじ込み、4試合ぶりの勝利に貢献した。
本人も「あれはキレイでしたね(笑)。自分でもビックリです」と褒め称えるゴールシーンは何度見ても鮮やかだ。体の軸がブレることなく、ひざ下に入る余計な力を抜いてミートだけに集中。そして振り切ったあとも軸足は地面に残っており、お手本のようなボディバランスから放たれたシュートはGKが一歩も動くことができなかった。もともと「左足が得意だったりした。うまく力が抜ける」と話すが、このプロ初ゴールの裏には“努力”という二文字が隠されている。
月に3回ほど足を運ぶのは鎌倉のスポーツジム。「自分は筋肉を付けていくタイプではないので、しなやかさとかで戦えるようにしていきたい」という考えのもと、サッカーにおいて必要な体の使い方を学びに通い続けている。その効果が随所に出始めてきたのがプロ初スタメンを飾った第12節・讃岐戦だ。相手にフィジカルでアタックされても、倒れずボールを保持するなどして1アシストを記録。第13節・町田戦では「守備面をもっとやらないといけない」という課題を掲げて意識的に練習を取り組んで、前節・甲府戦で力強い守備でチームに活力をもたらした。そして、ここまでの努力が報われるかのように値千金の決勝点が決まり、ピッチには選手、スタッフ、サポーターが作り出す祝福の輪が広がった。これには「本当に色んな人が喜んでくれたのがうれしかった」と思わず笑みがこぼれた。
プロ3年目を迎えて、ずっと待ちわびていたゴール。その鮮烈で痛快なシーンには齋藤功佑が、手を抜くことなく重ねたトレーニングの成果が詰まっている。
(横浜FC担当 高澤真輝)
2018/06/28 17:37