長崎がクラブ史上初の海外キャンプを実施する。
W杯までのリーグ戦15試合を終えて、J1残留圏内ギリギリの15位の長崎だが18日から30日までオーストリアでのキャンプを実施することになった。クラブにとって海外でのキャンプは初となる。高木琢也監督によれば、「会社の方から『海外でも大丈夫ですよ』と言ってもらったのでそれなら、と。ありがたいですね」と会社のバックアップもあって実現することになった。
オーストリアでのキャンプについて高木監督は「チームとして初めての試みになりますし、個人としても海外のキャンプが初めてになる選手も多い。そこでの経験値というかコンディション作りは大事になってくる。個人のプロフェッショナルとしての立ち位置をしっかり構築するというのもあるし、あとはチームとしては集中して取り組める」とそのメリットについて語った。
当初は日本代表も合宿を行ったインスブルックの練習場を使用しようとしていたが準備段階でほかの海外クラブの予約が先に入り、断念。それでも、そこからさほど遠くない場所に陣を取ることになった。キャンプ地を選定する段階ではスペインも候補に挙がっていたが、オーストリアを選んだのは、標高が高く、心肺機能を高める高地トレーニングができることや気候が涼しいため。そして、海外のクラブがキャンプを張っていることだ。現地では4~5試合程度、海外クラブとの練習試合も予定されている。高木監督も「日本とはレベルが違う。その国によってサッカーも違う。普段は常にスカウティングした状態で試合をやっていますけど、今回はそうではなくなるので柔軟性を養うことができる。大きな選手も多いのですべてにコンタクトプレーばかりやっていてもしょうがないので、コンタクトされないようにボールさばきをする。判断を速くしてボールを動かすということもできるようになれば」と海外クラブとの練習試合の狙いも話した。
また、外国籍選手については枠もまだ空いているために補強という点でも実際に対戦し、プレーを見た選手の獲得を目指すといった可能性もある。長崎にとっては後半戦に向けて重要な期間になることは間違いない。
(長崎担当 杉山文宣)
2018/06/14 21:48