J1史上歴代2位の若さで開幕戦先発出場を果たした名古屋期待の星・菅原由勢が、U-19日本代表ロシア遠征のメンバーに選出された。
ロシアではA代表のトレーニングパートナーも務めるという今回の遠征。ずっと「いきたい、いきたい」と公言していた菅原は、記者の「よかったね」の言葉に「シンプルにめちゃめちゃうれしい」と破顔一笑、夢の舞台を間近に感じられることを素直に喜んだ。
ただし内容に話が及ぶと、もうすぐ18歳になる少年の顔がキリッと引き締まった。「一番大事なのはA代表が結果を出せるようにすること」と、自分も日本サッカー界の一員だという自覚を忘れてはいない。その上で「W杯は幼いころからずっと出たいと口にしていた憧れの場所。スタジアムでその雰囲気を感じられるのは大きいし、自分たちの世代がA代表の中心となったときに生かせるようにいろいろなことを学びたい」と語る。
思い返せば菅原は、去年12月に行われたJ1昇格プレーオフ決勝(J1参入プレーオフ)では、ホーム・豊田スタジアムのスタンドで応援ボードを掲げていたという。それが一転、今季は一気に全国のサッカーファンからも注目される存在となり、4月にはプロ契約を勝ち取るなど、ステップアップを続けている。
ただ、チームはリーグ戦で最下位と結果を出せていない。それゆえ菅原はプロとして、より責任感が大きくなってきていると言う。「チームが波に乗れていないのは確か。そのためにもこのロシア遠征で何かを掴みたいし、ムダなことは一つもないので、常にいろいろなことに敏感でありたい」と、この遠征を後半戦の浮上のきっかけにできればと考えている。
チームで唯一、ロシアW杯を体感する菅原。ロシアの地から何を持ち帰るのか楽しみである。
(名古屋担当 斎藤孝一)
2018/06/13 16:33