ミッドウィークに行われた天皇杯2回戦・讃岐戦。そこには背番号11を身に纏い、キャプテンマーク巻いたカズが1年2カ月ぶりに先発のピッチに立っていた。チームをけん引して、中盤に良い距離感をもたらしてリズムを創出。そして88分まで走り続け、10年のJ2第38節・大分戦以来8年ぶりに80分以上の出場で勝利に貢献し、天皇杯の最年長出場記録を50歳100日に更新した。
「やっぱり先発は良いですね。キャプテンマークも重みもあったし、責任感を感じる。自分にとっては、そういう役目を与えられたというところでは一つのモチベーションを高めていくにも非常にありがたいことだった」とカズは振り返る。
しかし「内容として、まだ自分自身満足できるものではない。もっと質を上げてやっていきたい。自分が最後のところでフィニッシュするとかという部分がやっぱり少なかった。後半はどちらかと言うと(2トップの相方である)戸島と近くでプレーできたけど、なかなかペナルティーエリア内での仕事は少なかった。その辺の質と量を増やしたい」。カズは満足する表情を見せることなく自らに矢印を強く向けていた。
狙うのは“ゴール”だ。サッカーの勝敗を左右するエリアで背番号11が輝くために――。真摯に自らと向き合い、トレーニングを重ねていく。
(横浜FC担当 高澤真輝)
2018/06/08 19:43