24日から練習を再開した名古屋。その中でもGK渋谷飛翔の動きが著しい。
再開後の練習は、風間サッカーの基本「止める・蹴る・外す・運ぶ」を意識した基礎トレーニングから始まった。パス回しのあと、工夫を凝らしながらの基礎練習で意識を高めていく。そして最後はミニゲームで締めるのが定番だが、試合はまだ先ということもあり、24日も25日もリラックスした明るい雰囲気でハーフコートゲームが行われた。
その中で、より雰囲気を盛り上げ、驚くプレーを見せていたのが渋谷だ。24日は全員がセンターラインを越えないとシュートが打てないルール。自陣のゴール前でボールを持った渋谷はドリブルで持ち上がると、一旦味方にボールを預け右サイドを駆け上がる。そして再びボールをもらうとDFをかわしてクロスを上げた。横浜FMのGK飯倉大樹の守備位置が高いと話題になっているが、それをも上回る超攻撃的な姿勢のプレーを見せる。
25日はジョーに代わってセンターFWの位置に入った渋谷。これまでもフィールドプレーヤーの数が足りないときなど、GK陣がSBに入る場面があったが、さすがにFWは初めて。上背を生かした巧みなポストプレーを見せ、何と混戦からシュートも決めた。
渋谷は「遊びですよ」と前置きしながらも「フィールドプレーヤーに入ることで、DFが疲れうているときに、どんなタイミングで声を掛ければ良いか気づいた」と、リフレッシュの要素が強い練習の中からでも、どん欲に何かを吸収しようとしている。
名古屋のGKはランゲラックを始め、楢崎正剛、武田洋平と経験も実力もある選手がそろう。その中で渋谷は「3人からさまざまな刺激をもらえてありがたい。それをどんどん自分のものにしたい」と意気込みを語る。一番年下の23歳で伸びしろは十分、多くの気づきから自分を磨けば、フィールドプレーヤーのセンスも持つニュータイプのGKになれるかもしれない。
(名古屋担当 斎藤孝一)
2018/05/25 21:11