明治安田J2第6節・松本山雅戦で前貴之が今季初ゴールを挙げた。
松本に2点を先取されて迎えた後半アディショナルタイム、オナイウ阿道が1点を返すと、その1分後に前が殊勲の同点ゴールを決め、敗戦濃厚の試合を引き分けに持ち込んだ。
今週の練習後、前は多くのサポーターからゴールを祝福されたが、ファンサービスにもメディアの取材にもいつも通りの様子で応じた。本人が言うように「大きく感情表現するほうではなく、比較的大人しいタイプ」だが、ここ最近は練習から充足感を漂わせている。
今季、新体制が始動して間もないころ、前は「今季はフルで試合に出続けたい」と抱負を掲げた。その言葉通りに、ここまで開幕戦からフル出場を続けている。
霜田正浩監督は「1言えば3理解できる選手」と前のことを評価し、「持っている能力を発揮するだけでなく、プラスアルファすることを考えてプレーしていることが見て取れ、充実したシーズンを過ごしている」と話す。
前は「監督はあまりどうこうしろと言わず、選手の発想を尊重してくれている。自由に楽しくやれていることが、生き生きとプレーできている要因かなと思う」と最近の心境を話し、笑顔を見せた。
今節については、「引いた相手をどれだけ崩せるかがカギになると思う」と話し、「自分たちは3試合勝っていない。とにかく勝ちがほしい」と静かに闘志を燃やしている。
写真:松原純
(山口担当 松原純)
2018/03/30 16:43