神戸MF高橋秀人の動きが軽快だ。14日、強めの雨の中で行われたミニゲームでは、攻守の素早い切り替えを披露し、ゴール前のチャンスでは着実に得点を重ねた。高橋秀は「今日はバチバチした練習をやれた」と充実した様子で話し、週末に控えるJ1第32節・広島戦への士気の高さをうかがわせた。
日本代表戦などのため、およそ2週間、リーグ戦が中断。この期間を振り返った高橋秀は「練習や練習試合をとおして、チームの約束事や個人の特性を生かす部分とかはできたと思う。そこはチームの成果かな」と話した上で、「今日は3週目でしたが、練習のゲームでも公式戦と同じような雰囲気を作ることができていた。ピリッとした中で練習ができましたね」と、オフ明けのトレーニングだったこの日を振り返った。
ミニゲームの中で、高橋秀は鮮やかなゴールを決めるなど、躍動感のあるパフォーマンスを見せた。「まだ神戸で見せられていない部分も多い」とFC東京から神戸に移籍した今季の自身を見つめ、「『こんなもんじゃねえぞ』と。もっと自分を高めるためにやれるし、努力を惜しまずにやっていきたい」と、言葉に負けん気の強さを含ませた。
今年で30歳を迎えた神戸の背番号16が対峙しているのは、いまなお、衰えない“向上心”だ。
「11人の中の一人。11分の1の自分という考え方をしている。特徴は消してもダメだし、規制し過ぎてもいけない。それは年齢を重ねるごとに感じている。ヒデオさん(田中英雄)は『尖んなきゃダメ』ということをよく言ってるんですけど、試行錯誤、楽しむ気持ち、向上心をもってやるのが良い」
その目のギラつきからは、プロフェッショナルとしての野心が見えた。
写真:小野慶太
(神戸担当 小野慶太)
2017/11/16 07:00