神戸は現在、7試合勝利から遠ざかっている。直近ではルヴァンカップ準々決勝で、G大阪に2試合合計0-2で敗戦を喫した。ただ、高橋秀人に迷いの感情は一切ない。「勝っていない状況では、積み上げていくことが勝利のための最短ルート。自分も選手に発信していかないといけない」。
ルヴァンカップでの敗退は決まったが、週末に控えるのは再びのG大阪戦だ。高橋秀によると「タカさん(吉田監督)は『リベンジする機会がある』との表現を使っている」という。一敗地にまみれた市立吹田サッカースタジアムでの再戦は、チームがやるべきことを再度、体現するための舞台でもある。
ただ、G大阪は相手のやり方に臨機応変に対応するのが一つの強み。強敵であることを体感した中で、「ガンバの本気に”やれている感”はあった」と決してネガティブな2試合ではなかったことを伝える高橋秀は「俺たちはやっていくのみ。自問自答しながらやっていくしかない」とチームのあるべき姿に言及した。
伝統的な堅守をベースにしながらポゼッションやアグレッシブな守備の質を高める取り組みを進めている中で、「チームは同じベクトルを向きつつある。(J1第23節・)横浜FM戦、(第24節・)磐田戦よりも踏み込んでいる」とチャレンジするチームの声を代弁した高橋秀。就任して4試合を戦った吉田監督の地道な落とし込みに着実な前進を感じ取っている。
いま現在、攻撃の中心という役割を担うルーカス・ポドルスキのプレースタイルに対し、相手チームの対策も進む。「技術はピカイチ」と自らも”世界”を体感する様子を伝えた高橋秀だが、そこに依存しない大切さを説く。「自分がチームを救う、ゴールを決めてヒーローになる。その気持ちで臨まないといけない」と語気を強め、チームが強くなるための登竜門を見つめていた。
(神戸担当 小野慶太)
2017/09/07 17:44