前節、仙台に勝利して順位を15位から14位へと上げた札幌。終盤、仙台に押し込まれた場面ではチーム全員が体を張って相手のシュートやパスをブロックし、堅守を武器にJ2優勝を果たした昨季の粘り強い守備をあらためて披露した印象だ。昨季の必勝パターンでもあった“ウノゼロ(1-0での勝利)”も果たし、ここから勝ちグセをつけて順位をさらに高めていきたいところである。
そうして迎える今週末のJ1第25節は磐田が相手。中でも注目を集めそうなのが、昨季まで2シーズン、磐田のエースストライカーとして活躍した元イングランド代表FWジェイ(写真は磐田時代)が古巣と初めて対戦をすることだろう。そのことについて本人は、「相手が磐田であろうが、特別意識することはない。すべての試合が大事だし、どの試合も価値は変わらない」と、古巣との初対戦が特別なものではないことを強調した。「元チームメートの友達がたくさんいるが、そんな彼らとも試合中は友達ではない」とあくまでもシビアな戦いであることも厳しい表情で続けた。
ただし、先月生まれたばかりの第2子についての話題になると笑顔でいっぱいに。「予定よりも早い出産となったから、生まれた直後は小さかったんだ。でも、日に日に大きくなっているよ」とのこと。連日、TV電話などで日々の表情を目にしているそうで、「もしかしたら、10月末には来日できるかもしれないんだ」と満面の笑み。だが、ひとしきり子供の話題を終えると、「今日からは試合だけに集中していくよ」と再び表情を引き締めた背番号48。昨季まで在籍した古巣の前に、しっかりと立ちはだかってみせるつもりだ。
(札幌担当 斉藤宏則)
2017/09/06 17:34