6月21日に行われた天皇杯2回戦・京都vs沼津の試合中における発言が問題となり、3試合の出場停止ならびに罰金15万円の処分が科せられた吉野恭平。処分が発表された翌日となる30日の非公開練習後に吉野本人が取材に応じ、現在の心境を明かした。
まず、「この度は、僕の軽率な発言によって沼津のみなさんをはじめ、たくさんの関係者の方に迷惑をかけてしまいました。すごく申し訳なく思っています」と真摯な表情で反省の言葉を述べた吉野。
問題視された言葉は公表されていないが、差別的な発言があったとされ、3試合の出場停止という重い処分となった。その処分についても、「試合中で熱くなっていたし、何も考えずにパッと口から出てしまいました。相手にすごくつらい思いをさせてしまったので、3試合の出場停止は妥当だと思っています。この3試合の出場停止をとおして自分の今までの行動を見つめ直して、また成長するきっかけにできればと思います」と納得している様子。
さらに、「今までは、『熱くやればいい』と思っていたところがありました。でも、冷静にならなければいけない部分もあったと思う。これからは冷静にやりつつ、チーム全体を見渡せるようにならないといけないと思います。『“熱さ”の意味をはき違えないように。熱く、クールに戦わなければいけない』。それは、ユースのころから言われていたこと。自分をしっかり見つめ直してやっていきたいです」と、メンタル面の課題に目を向けた。
京都は現在、公式戦3連敗中でJ2の順位は15位。J1昇格を目指すチームが正念場を迎えている中で今回の舌禍が起き、京都は主力のボランチを欠いてJ2第21節・群馬戦からの3試合を戦うことになる。吉野はチームメート、サポーターに対しても謝罪の意を表している。
「いまチーム状況が厳しい中で、やってはいけないことで出場停止になってチームに迷惑をかけてしまう。今シーズンは副キャプテンも任されている立場で、絶対にやってはいけないことでした。この3試合は試合に出ることができないので、チームのサポートだったり、今まで見えなかったことをして、外から見つめ直すきっかけにするしかないと思います」。
「サポーターのみなさんにも、すごく申し訳ないです。ずっと応援してくれているサポーターに対する裏切り行為だと思う。チームの調子が悪いときに、こういうことを起こしてしまって…。ただ、いくらピッチ外で『反省して頑張ります』と言っても、サポーターのみなさんは納得してくれないと思う。自分がやるべきことは、ピッチの中で精一杯戦って、変わった自分を見せることしかない。そのために、また練習からしっかりやっていきます」。
(京都担当 川瀬太補)
2017/06/30 19:49