
J2第12節・町田戦。ついに湘南の背番号10がピッチに立った。「自分の夢である日本でプレーができた」とシキーニョが振り返る試合は、短い時間の中でチャンスを演出。キレのある動きを見せ、独特なリズムから生まれるドリブルでゴールに迫った。
けがや、コンディション不良、慣れない日本のサッカー。出場機会も恵まれない状況が続き、苦しいことも数多くあった。それでもシキーニョは周りの助けを得ながら徐々に調子を上げてきている。「湘南に来て5カ月が経って、日本のサッカーにも慣れてきたと思う。それは監督に出場機会をいただけたというのもあるし、細かいところまで仲間が自分のことをサポートしてくれたから」。
さらに大きな活躍が求められるシキーニョは、「自分としてはゴールを生むプレーをしたい。やっぱり一番の目的は勝つこと。そこを常に見せたい。一番はチームが勝つことが大事」と意気込む。もちろん個人技で相手を抜き去ることや、持ち前のトリッキーさで観る者を魅了することがストロングポイントだ。だが、本人も理解しているようにやるべきことは “チームのためにプレーする”こと。この献身的な思いは必ず良い結果を生むはずだ。
ついにベールを脱いだ湘南のNo.10。日本の環境にも慣れ、体の状態も万全に近付いている。期待が高まる中、これからどのようなプレーでスタジアムを沸かしてくれるのだろうか。今後が楽しみでならない。
(湘南担当 高澤真輝)
2017/05/11 18:22