
Jリーグ公式のデータサイト上にあるチーム別の出場記録。福岡のMF末吉隼也の欄を目で追っていくと“SUB”が9つ並んだ後に“▲1”の表記がある。
第9節まで毎試合のようにベンチには入るものの、出場機会が訪れなかった末吉が第10節の東京V戦で今季初出場を果たした。“▲1”は途中出場で1分間プレーした、という印。本人は「ピッチに立っていたのは30秒もなかったと思う」と苦笑いを浮かべたが、ゴールデンウイーク連戦の初戦で刻んだ1分間は、彼にとって“始まりの1分”になりそうな予感。「連戦中は総力戦になる」と井原正巳監督が話すように、徳島、松本と続く上位チームとの連戦で末吉にはさらに長い時間のプレー機会が巡ってくるだろう。
「本職(がボランチ)ではない(山瀬)功治さんがボランチで起用されている状況に感じることもあったし、多少の焦りも自分の中にはあったが、『やるしかない、やり続けるしかない』と思って毎日の練習に取り組んできた」
開幕から約2カ月間の辛抱でつかんだ今季初出場。体幹トレーニングや体のケアに時間を割き、毎日最後のほうに練習場を後にするコツコツタイプのボランチのこれからに注目していきたい。
(福岡担当 島田徹)
2017/05/01 20:10