J2第10節・岡山戦の後半ロスタイム。こぼれ球の拾った湘南の杉岡大暉が左を振り抜いた。目の覚める豪快なシュートが突き刺さり、今季2得点目を挙げた。
「トラップから早く打てるとは思っていなかったし、あんな技術の高いシュートを打てるとは思ってもいなかった」と振り返るように、杉岡にとっても驚きの一発だった。市立船橋高時代は得点をあまり取ることができなかった背番号29。しかし、開幕からここまでJリーグの舞台で2ゴール。「プロで得点を取れていることにビックリしている。高校のころと比べて変に得点を意識しないようになった。だから夢中になれているというか、その瞬間に入り込めている。それが良い方向につながっている」。
最近の目覚ましい活躍は、明日に備えたU-20W杯メンバー発表にも影響してくるはず。この緊張の瞬間を前に、杉岡はこう話す。「落ちたら落ちたで刺激になる。選ばれたらしっかりやらないといけない」。
もちろんU-20W杯に出場することで成長曲線がさらに上向くことは間違いない。しかし、「湘南でも成長できる」と本人も話すとおり、“落選”と“選出”、どちらに転がろうとも彼の成長は止まらない。2日、14時のメンバー発表に向けて、杉岡は平常心でそのときを待つ。
(湘南担当 高澤真輝)
2017/05/01 16:41