14日に広州恒大とのアウェイ戦(ACL第3節)に挑んだ川崎F。前半から苦しい展開を強いられたが、後半ロスタイムに得たPKを小林悠が沈めて、なんとか勝ち点1を持ち帰ることに成功した。
この試合、最もアウェイの雰囲気を感じさせたのは、やはりそのPKの場面だ。大ブーイングの中で迎えた最後のチャンス。相当なプレッシャーが掛かっていたことは想像に容易い。あの場面、キッカーを務めた小林はピッチの中で起きていたことをこう振り返る。
「最初は右に蹴ろうかと思っていたけど、一人の中国の選手が来て英語で『右だろ?』と言われた。それでまた次の選手が来て、今度は『左だろ?』と。じゃあ真ん中に蹴ろうかなと。ドキドキもなかったし、相手が時間を稼いできてイヤな感じはあったけど、良い意味で鈍感力というか、そういうメンタルでいました。あとノボリ(登里)が余計なことを言いに来て、『軸足滑んないように。気にし過ぎなくていいけど』みたいな(笑)。そこは『だったら言うなよ(笑)』という感じでしたけど落ち着いて蹴りました」
チームとしても次につながる勝ち点1を得た。これは今後の戦いに生きるものだと小林は言う。
「鬼さん(鬼木監督)になって一度も負けていないことはすごくポジティブ。チームはブレずに順調に来ているので、このまま自分たちを信じて、監督を信じてやっていきたい」。
週末にはFC東京との多摩川クラシコが待つ。短い期間でしっかり調整し、リーグ戦での連勝を狙っていく。
(川崎F担当 林遼平)
2017/03/15 12:04