今季、福岡から期限付き移籍で加入したMF鈴木惇は、17シーズンの開幕を少し複雑なスタンスで迎えることになった。
明治安田J2開幕戦の相手はレンタル元の福岡。契約上、鈴木は出場できない。「誰もが開幕スタメンを目標にプレシーズンを過ごす中で、モチベーションの調整が少し難しくなった」と、チーム始動時には複雑な思いをのぞかせた。
個人的な“開幕”は次節となる。「そこに焦点を合わせなくてはならないが、チームは全員が同じ方向を向いて戦うべきだから、僕だけが次節のことを考えて過ごしたくない。出場はできなくても貢献できることはあるし、バランスを取りながら調整している」と、福岡の選手たちの特徴を伝えるなどしてチームを後押しする。
福岡の攻撃陣の中でも、特に要警戒人物として名を挙げられるFW石津大介とは同い年で実家も近く、子供のころから知った仲。「大介は地元でも有名で、よく対戦していた。当時からいまと変わらないアグレッシブなプレースタイルだった」という。
「ただ勝ってほしい、それだけ」と、思いを託してチームメートを送り出す。本格的にポジション争いに参戦できるJ2第2節・東京V戦も、鈴木にとっては古巣対決だ。
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2017/02/25 10:41