鹿島から金沢に加入したMF大橋尚志が、J2開幕戦の先発出場に向けて燃えている。
大橋は鹿島の育成組織を経てトップチームに昇格するも、分厚い選手層の中で出場機会を得られず、今季金沢に完全移籍した。この冬、CWCで活躍して世間の注目を浴びたFW鈴木優磨とは同期。加入直後には、率直な思いを語ってくれた。
「気持ち的に一番大きかったのは『悔しい』という部分。同じユースから上がった同期がああやって試合で活躍している中、自分は外で見ている立場。ずごく悔しい思いだった。金沢に来ると決まったら、もうやり切るという思いはあるが、その中で自分の中にまだ悔しさはある」
その悔しさをバネに、大橋は覚悟を決めた。新体制発表会見で唯一、「J1昇格」という言葉を口にした。「J1昇格という目標を立ててやっていって、それが成し遂げられたら少しは見返せるのかなという思いがあった」という。
金沢は宮崎キャンプを終え、今週から石川県でのトレーニングを再開。大橋は新天地での日々に充実した表情を浮かべた。「新鮮な感じ。試合のことを考えて、試合に絡めるようになった。絡まなくてはいけないところでやっている。楽しい」。
いよいよ今週末、J2が開幕する。
「開幕スタメンを目標にずっとやってきたので、そこに関しては『出たい』というより『出なきゃダメ』という気持ちでやっている。出て当たり前くらいのつもりでやらないとダメだと思っている」
反骨のボランチ、大橋の目はギラついている。
(金沢担当 野中拓也)
2017/02/23 19:55