金沢は前節・千葉戦、前半に先制したものの、78分、90分に失点。逆転負けを喫し、J2最下位に転落。今節、21位・北九州と20位・讃岐が勝ち点を『40』に乗せ、金沢が敗れた場合、得失点差を考慮すると事実上のJ3降格が決定する。今節・横浜FC戦で勝ち点1以上獲得できれば、最終節まで最低でもJ2・J3入れ替え戦に回る可能性は残る。
昨季栃木で残留争い、J3降格を経験した中美慶哉は「ずっと良い試合をしていたけど、ワンプレーで試合を全部変えられてしまうことは去年も経験した。やはりああいう負け方をすると・・・。千葉戦だけではなくて、(第38節の)徳島戦もいろいろな決定機があった中で勝ち切れなかった。千葉戦は前半から良い内容で、ウチのペースでやっていたのに、結局勝ち点が取れない。そういう試合が続くと、『切り替えて頑張ろう』と思っても、精神的には『あの試合で勝っていれば・・・』と誰もが思ってしまう。千葉戦はそのくらいショックが大きい試合だった」と振り返る。
しかし、「サッカー選手として、それでも切り替えて戦わないといけないし、そこは仕事なので次の試合に集中することしか考えない」という。そして、「まだあと2試合ある。全然あきらめムードではない。次の試合に勝てば、状況は変わってくる」と前を向いた。
中美自身、2年続けてJ2降格を味わうつもりはない。「今年は『良い経験をした』という終わり方ではなくて、しっかり結果を残して、”残留”というモノを残したい」。そう語る眼差しは、あきらめとは無縁の固い決意に満ちていた。
(写真は栃木時代の中美慶哉)
(金沢担当 野中拓也)
2016/11/09 18:41