広島は27日、千葉和彦が日本アンチ・ドーピング機構(JADA)から暫定的資格停止処分を受けたことを発表した。
9月25日に行われた明治安田J1・2nd第13節・浦和戦後に千葉の尿検査が実地され、AとBの容器に分けられて採取された検体のうちの1個(A検体)より、興奮作用のある物質として世界アンチ・ドーピング機構によって禁止物質(特定物質)に指定されている「メチルヘキサンアミン」が検出され、JADAから千葉は21日に通知を受けていた。
千葉は意図的に摂取したことがないため、当該物質が検出された検体(A検体)と同時に採取された検体(B検体)による再検査とともに、事実関係の解明をはかるべく聴聞会の開催を要請している。
日本サッカー協会が09年にJADAに加盟後、Jリーグの選手から禁止物質が検出されたのは初めて。不測の事態となった中、28日の練習後に森保一監督がコメントした。
■森保 一監督
「今回のことを重く受け止めています。今はB検体の再検査を申請し調査をしている段階だと聞いていますけど、最初の段階でこうなってしまっていることについて本当に気を付けないといけないと思っています。どこにドーピング検査をしたときに出てくるような危険性が潜んでいるか分からないことを今回の千葉の件で考えさせられますし、千葉に関して言うと、絶対にドーピングをしているとは思っていません。本人もそう思っていると思うし、私を含めてスタッフも選手もそういうことをする選手ではないと思っています。
薬にしてもサプリにしても食事にしても、チームでいろんなことに気を付けて選手にも教育もしてきましたし、日本でドーピングの検査が頻ぱんに行われる中で(ドーピングを)やろうと思っている選手が、僕は日本人として日本人にはいないと思っています。だから、意図的ではないことが証明されて早く謹慎処分が解かれることになればいいなと思っていますし、彼が一日でも早くチームに戻ってきてほしいと思っています。
意図的にとか、悪意を持ってやったなんてことは100%ないと思っています。1試合だけドーピングをしたという見方をされる方もいるかもしれないですけど、そんなことは絶対にないと思っています。普段からいいトレーニングをして、いい食事を摂り、いい休養を摂ることで最大限のパフォーマンスを出そうと取り組んでくれている選手なので、早く思い切ってサッカーできる環境になればいいなと思います」
(広島担当 寺田弘幸)
2016/10/28 16:43