新潟の片渕浩一郎監督にとって、ホーム初采配となったJ1・2nd第15節・浦和戦(1●2)。この日、着ていたオフィシャルスーツの襟元には、新潟のチーム章とともに、数字の『28』が輝いていた。『28』は、急性白血病の治療を続けている早川史哉の背番号。早川は、片渕監督が新潟ユース(現・U-18)で監督を務めていたときの教え子でもある。
初陣となったJ1・2nd第14節・磐田戦(2○1)はジャージだった。スーツで初めて試合に臨むことを決めた浦和戦の前日、「襟にクラブのマークをつけるなら、ほかにも何かつけられる。カメラにも写る」と思い立ち、急きょ広報室長をとおして『28』のピンバッジを手配したとのこと。地元業者の協力もあり、当日に間に合わせることができた。
早川本人には、特に伝えてはいない。「テレビを見て、気付いてくれたらいいなと思って」と微笑む。別の場所で戦い続ける早川の思いも胸に抱きながら、指揮官はチーム一丸でJ1残留を目指す。
(新潟担当 野本桂子)
2016/10/25 19:15