J1リーグ戦中断期間に、仙台のチーム内競争が激しさを見せている。
仙台は2nd第14節・鳥栖戦(3○2)で6試合ぶりに勝利し、中断期間を迎えた。DF大岩一貴は「勝ったことで、良い雰囲気でお互いを高められるが、こういう結果を出さないことには、『内容が良い』とは言えない。全部のプレーの精度を上げたい」と、残された3試合の中でチームも自らもより高めようと意気込んでいる。
チームのレベルを高める上で必要なことの一つが、活発なチーム内競争だ。この中断期間の仙台では、その競争が激化している。
要因は今季をとおして多かった負傷離脱者の復帰。今週はDF石川直樹、MF野沢拓也、FWウイルソン、FW金久保順が全体練習に復帰した。中断前に3試合連続で先発出場のチャンスをつかんだFW西村拓真も、「こうしてけが人が戻ってきてみんなで練習できている中では、自分は危機感のほうが強い」と油断はない。
一方、復帰する側では、MF佐々木匠(写真)は「これまで経験のないほどサッカーをできない期間が続いたことで、危機感は強かった」と不安もあったが、練習に復帰したいまは「多くの方の励ましもあって、ピッチ上で恩返しをしたい思いが強い」とメンタル面での変化を口にする。「一つひとつのぶつかり合いの場面にこそ、気持ちの強さが表れる」と、タフになったところをプレーで表現するためにも、公式戦復帰を目指す。
激化した競争が、仙台というチームにさらなる成長をもたらす。
(仙台担当 板垣晴朗)
2016/10/13 19:07